【ご相談事例】自分と妻の亡き後、財産を母校に寄付したい(2)

【解説】 遺贈とは、遺言書(自筆証書遺言、公正証書遺言等)を作成し、本人の意思で遺産を特定の人・団体に贈ることです。特定の団体(国、地方自治体、私立大学、国公立大学、日本盲導犬協会等の公益財団法人、特定非営利活動法人(認定NPO法人)等)への遺贈は相続税非課税です。

 相続財産からの寄付とは、相続人の意思で故人より引き継いだ財産から寄付をすることです。これも上記の団体への寄付は相続税非課税となります。

 非課税の具体的な手続きについては、遺贈や寄付ごとに大学が文部科学省に「相続税非課税対象法人の証明書」発行申請を行います。実務的には、当該証明書を相続税の申告をする税理士等が受領して相続税の確定申告をすることが多いでしょう。 大学のホームページを見ると、遺贈については金融機関の遺言執行サービスの利用を勧めているようです。 しかし、当職がお勧めするのは、金融機関に丸投げではなく、本人が主体的に動き、必要に応じて専門家の助けを求めるやり方です。 この場合の専門家は、顧問税理士や登記を依頼している司法書士、裁判や調停でお世話になった弁護士等、以前から信頼関係を築けている個人的に気心が知れた信頼できる専門家が良いでしょう。金融機関に丸投げした場合には、手数料がそれなりに高額な事、担当者が頻繁に移動してしまう事、事務的に手続きが執行されてしまう事を十分に認識してください。気心が知れて、信頼できる専門家がいない場合には次善策として金融機関のサービスを利用すればよいでしょう。

 次回は遺贈をする際の配偶者への配慮について、税理士としてというよりは一個人としての考え方を述べさせていただきます。