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当事務所の税理士が、調停協会にて研修「調停委員が知っておきたい調停条項と税務」を実施します。

 調停での進行や合意について、本人や代理人は当然に予期せぬ課税問題に配慮しますが、調停委員は税金にどのように向き合うべきなのでしょうか?

 地方裁判所、簡易裁判所、そして家庭裁判所での調停が成立すると、調停調書が作成されます。調停調書は判決文と同様の法的効力を有するため、取り決めた約束(以下、調停条項)を守ることは必至です。そのため、調停調書作成にあたっては、当事者は課税リスクについても十分に検討する必要があります。
 この点について、裁判所の調停に関する機能は、あくまでも当事者の合意を図る仲介に過ぎないため、基本的には調停委員は課税リスクを考慮する必要はありません。したがって、調停委員がまとまりかけている調停条項に課税上の問題が含まれていることに気付いても、それを指摘する義務はありませんし、万が一指摘した場合には権限逸脱行為の責めを負う可能性すらあるでしょう。
 このため実務的には、裁判所が調停条項案をまとめたら、これを当事者は一旦持ち帰り、必要に応じて自己の責任において各専門家に相談することが行われているようです。当事務所でも顧問先等から調停条項や和解条項について、税務相談をお受けすることがしばしばあります。

 今回、日本調停協会連合会九州支部からのご依頼で裁判所名護支部にて主に調停委員向けの研修講師をお引き受けすることになりました。研修の内容「調停委員が知っておきたい調停条項と税務」については、上記のように調停委員は調停条項案に関して課税リスクを考慮する必要はないものの、課税リスクそのものに気付かなければ、当事者の合意に向けてのせっかくのあっせんが無駄になり、当事者に専門家への相談すらも促すことができないでしょう。そのため、調停委員にも(税法理論に基づくものではないにしても)感覚として「こういう場合には税金がかかるんだ」程度の気付きができることを目指しました。

 今回は主に調停委員に向けての研修であり、一般の方が参加できないことから、その内容について、当事務所のHP(ここ「最新のお知らせ」!)でご紹介していきます。各論については下記の事例について次回以降にご紹介する予定です。

**民事調停**

  • 従業員の不法行為における使用者責任と税務リスク
  • 債務免除と税務リスク
  • 残業代等未払賃金解決金と税務リスク

**家事調停**

  • 遺産分割のやり直しと税務リスク
  • 離婚に際して不動産を財産分与する場合の税務リスク
  • 特別受益と税務リスク